見識

AES アンデスはチリのサンティアゴに拠点を置く電力の生産・販売会社で、水力発電、風力発電、太陽光発電、エネルギー貯蔵、バイオマス発電、ガス発電、石炭発電など多様な発電所ポートフォリオを持つ、この地域有数の発電事業者のひとつです。

同社は脱炭素化に取り組んでおり、2025年までにポートフォリオから石炭を排除、2040年までに電力販売から炭素排出量を正味ゼロ、そして2050年までにポートフォリオ全体の炭素排出量を正味ゼロにするなどの持続可能性目標を掲げています。

AES アンデスは、チリのプチュンカビにあるアンデス・ベンタナス火力発電所で、化学物質の使用を最小限に抑えながら、生産性を最適化するためのパートナーを探していました。

活動

同工場では、ボイラーシステムの冷却水に問題があり、信頼性、水とエネルギーの使用量、性能に影響が及んでいました。原因は酸性リン酸塩腐食（APC）で、4 基ある発電ユニットのうち 1 基が強制停止されました。

腐食は、周期的な負荷条件、つまり構造部品にかかる繰り返しの変動や応力によって引き起こされていました。そのため、冷却水の pH やその他の化学的ばらつきを制御することが難しくなっていました。

AES は、エコラボの水およびプロセス管理事業を担うナルコ ウォーターの協力の下、3D TRASAR™ 技術を導入しました。

リアルタイムのモニタリングと自動ディスペンサーにより、3D TRASAR は水と蒸気のサイクルにおける化学物質の管理を改善してシステムを修復し、将来の稼働停止の防止に貢献しました。

成果

このような取り組みの結果、AES アンデス ベンタナス工場ではエネルギー、コスト、メンテナンス、労働力の大幅な削減を達成しました。また、3D TRASAR 技術により、化学物質を効率的に使用しつつ、CO₂排出量の大幅な削減にもつながりました。この取り組みは、AES アンデスのビジネスとサステナビリティ目標達成に役立つ一歩であることが証明されました。