パンデミック中に使用する消毒剤をEPAはどのように承認するのか
執筆 エコラボライフサイエンス規制担当マネジャー Jenny Pavlovsky

米国環境保護庁(EPA)に登録されている抗菌製品はすべて、データの厳格な科学ベースのレビューを受ける必要があります。これには、有効性に関する主張を支持する項目やラベルに記載される使用方法、公衆衛生を確かにするための一定の性能基準準拠を示す項目が含まれます。しかし、新種のウイルスが発生した場合、そのウイルスを殺すことを謳った製品は市場に存在しません。これは、標準的な登録プロセスを通じてウイルスに対する主張の承認を得るためには一年またはそれ以上かかることがあるためです。
新たに出現する病原体や、急速に拡大あるいは深刻さが増している病原体を特定して対処することは、常に米国疾病対策センター(CDC)の焦点となっています。CDC が新たな病原体を特定し、拡散を抑えるために表面除菌を推奨すると、EPAは、新型ウイルス病原体(EVP)ポリシーを発効させて、類似病原体への有効性が証明されている消毒剤の特定と承認を支援することがあります。
EVP ポリシーは任意での採用が可能で、2 段階のプロセスを通して、新たな病原体に対する有効性の主張を登録する、あるいは修正を加えることができます。EVP ポリシーを利用すると、除菌剤メーカーは、EVP の発生前あるいは発生中に、特定の基準に基づいて EVP に対する効果を謳う(表示する)ことについて許可を申請することができるわけです。EVP に対する有効性表示の場合は、追加的なデータを提出して(製品の)ウイルスを不活化する力が感染拡大力よりも勝るものであることを示さなければなりません。現在のパンデミックに関して述べると、コロナウイルスはエンベロープウイルスであるため、適切な除菌剤を使用すれば死滅させられる最も扱いやすいウイルスのひとつでもあります。
EPAは、COVID-19の発生期間中にEVPの主張が求められ、使用が承認されたすべての製品のリストを公開しました。この公開リストは「リスト N」と呼ばれるもので、こちらをクリック するとアクセスすることができます。初回の公開以来、EPA は、SARS-CoV-2 に類似したヒトコロナウイルスへの有効性を示した製品や、ノロウイルスなどの SARS-CoV-2 よりも死滅させにくいウイルスに対して使用が認められた製品を含めるなどその適格性を拡大してきました。EPA のリスト N の製品はすべて、ラベルの指示通りに使用する限り SARS-CoV-2 に対して有効でなければなりません。
エコラボでは、ヘルスケアやライフサイエンス分野、各種機関での使用に適したリスト N 登録製品を数多く提供しています。たとえば、ライフサイエンス製品に含まれるのが、Klercide 70/30 IPA、Klercide 活性塩素、Oxonia Active / COSA™ Oxonia Active、Bioquell 気化過酸化水素などです。エコラボ ライフサイエンスのようなサプライヤー(規制対応と研究開発のチームを持ち EVP などのポリシーに関して EPA と積極的にやりとりをしているサプライヤー)と連携することは、貴社のサプライヤーとサプライヤーの製品をさらに安心なものにするための簡単なステップとも言え、そのステップを踏むことで、進化し続けるクリーニングと除菌の要件を継続的に満たしていけるようになります。
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