考え方の転換:信頼を促すクリーニング

施設の清潔さに自信が持てるようになるための 5 つのキーポイント

Open office with two workstations

ガイドラインが絶えず変わり、待ちわびた顧客や従業員、学生が商業オフィスや小売業、学校から大学に至るまで、あらゆる施設に戻りつつありますが、スペースの清潔さと安全性に対する人々の意識が、以前よりもはるかに大きくなっているのが見受けられます。トイレ・レストルームに足を踏み入れた時、かつては見た目と匂いを気にしていた人々が、「最近消毒されのはいつか」を問うようになりました。 どの施設でも利用者の安心を促すことに集中しなければなりません。そのためには、「見た目をよくするクリーニング」から「信頼を促すクリーニング」に考え方を転換する必要があります。


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公衆衛生リスクへの意識の高まり

日常的に利用する場所に潜む公衆衛生上のリスクに対する私たちの意識は、この一年で強まりました。アーンスト・アンド・ヤング社の消費者調査では、10 人中 7 人が商業施設の衛生状態を以前より気にしていると回答しています。そして、その意識の矛先は最近のパンデミックだけにとどまりません。ご存じのように、インフルエンザやノロウイルス、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、さらには風邪の原因となるライノウイルスなどの病原体は、密閉空間で広がりがちです。その結果、施設の清潔さに対する期待度が高まっています。この一年、あらゆる組織が衛生のプロトコルを強化しており、エコラボの調査でも、消費者は COVID-19 のワクチンの接種が進んだ後もこれまでと同じか、それ以上のクリーニング・除菌を望んでいることが分かっています1

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公衆衛生と安全のためのクリーニング

ほとんどの組織にとって、清潔さとはこれまで「見た目の清潔さ、清潔さを感じさせる匂い」 という感覚的なものでした。視覚や嗅覚が、施設の清潔さを判断する確かな(ほとんど無意識の)手がかりだったのです。しかし、現在私たちは、見た目が清潔でも実態は分からないことをよく知っています。様々な組織や施設、そしてその利用者が、環境衛生全般についてより詳しい知識を持つようになっています。私たちは清潔さを、生活の場や遊んだり買い物をする施設、学校や職場の衛生と安全に直接結びつけて考えています。​​​​​​​

5 つのキーポイント

組織による衛生と安全のためのクリーニングへの永続的な移行

  1. 科学に基づいた清潔さを実現
    清潔さと一口に言っても、たくさんの意味があります。しかし現在、人々はクリーニングの科学をよく理解しているため、施設は基本的な美的要素の枠に留まってはいられません。顧客や学生、従業員の信頼を得るには、インフルエンザやノロウイルス、SARS CoV-2、さらに一般的な風邪の原因となるライノウイルスなどの病原体を一貫して死滅させる、科学に基づいた清潔さを提供する必要があります。環境衛生の深い専門知識を持つクリーニングの専門企業と提携すれば、科学に裏打ちされた製品と手順による、しっかりした包括的なクリーニングプログラムを確実に実施することができます。それらを利用して、顧客の信頼を得てそれを維持するために必要な、科学に基づいた清潔さを実現することが可能になります。
  2. プロセスとクリーニング手順を遵守
    クリーニングで確実な効果を期待するには、チームが製品ラベルの使用説明書に従っているか確認しなければなりません。また、用途に指定されている表面(硬表面、柔らかい表面、布張りの表面、食品接触面、食品非接触面など)で製品を使用しているかも確認する必要があります。化学薬品のサプライヤーは、施設と共同でチームにベストプラクティスに関する教育とトレーニングを提供できなければなりません。それにより、一貫した結果を出し、オペレーション効率を高めて、ビルの利用者を満足させることができるのです。
  3. スタッフのトレーニングの見直しと簡素化
    「正しいクリーニング」の大きな妨げとなるのがトレーニングです。多くの組織では、クリーニングチームのメンバーは最初のオンボーディングプロセスでしっかりトレーニングを受けますが、以降はそれを強化する継続的な教育はほとんど行われません。クリーニングの要件が拡大して複雑になるにつれて、スタッフのトレーニングプログラムを見直し、適切な製品が正しい方法で使用されているか確認すべきです。人件費の高騰と人材不足でプレッシャーにさらされているクリーニングチームにとって、継続的なスタッフトレーニングのための時間を見つけるのは大変かもしれません。幸い、クリーニング用薬品の大手ベンダーには、補助的なスタッフトレーニングと教育リソースを提供するところもあります。たとえば、スタッフ用の便利なオンライン、オンデマンドのリソース、ビデオなどがあり、必要に応じて現場でのトレーニングも可能です。
  4. 効率化につながる革新的なクリーニングソリューションを探す
    信頼につながるクリーニングは、クリーニングチームに求められる水準を押し上げることにもなり得ます。クリーニング化学の革新によって、より要件の厳しい作業を効率よくこなす上で役に立つ、ユニークな製品が登場しています。除菌剤と消毒剤はトップクラスの接触時間のものを探し、チームが自信を持ってより迅速に危険な病原体を死滅できるようにしましょう。多目的製品を活用すると、クリーニングと除菌、消毒が 1 つのステップでできるため、作業時間の大幅な節約になります。利用方法によって効率を高めることも可能です。認められた消毒剤を、無人のエリアに効率的かつ効果的に使用できる静電噴霧器をご検討ください。ワイプ式の製品も便利で使い勝手の良いソリューションです。
  5. クリーニングの検証を盛り込んだプログラムを検討する​​​​​​​
    病原菌が危険なのは、人間の目に見えないほど小さいためです。同様に、所定の手順でクリーニングを行ったとしても、すべての病原菌が死滅したかどうか顧客の目には分かりません。では、どうすれば安心感が得られるのでしょうか?実は、見た目がやはり重要です。空間の見た目や匂いといった第一印象が行動を促すことになり、85% の人が、クリーニングの形跡が確認できることが重要と答えています

    人々は専門的技能にも信頼を置いています。消費者の 3 人に 2 人は、企業が独立した監査を通じて衛生と安全への取り組みを「証明」することを望んでいます。 独立したクリーニング検証サービスパートナーを利用する組織が増えているのは、こうした背景があります。その目的は、クリーニングの手順がベストプラクティスに準拠しており、組織に固有のクリーニングニーズに対して効果的であるよう徹底することです。サービスパートナーはまた、組織が適切な製品とプロセスを使用しているか検証し、一貫して清潔な状態を確立して維持できるようサポートすることが可能です。

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消費者の 95% は、ワクチンの接種が広がった後もこれまでと同じかそれ以上のクリーニング・除菌が行われることを望んでいます。


様々なビジネス価値を生み出す
信頼を促すクリーニング

現実問題として、信頼を促すクリーニングには、スタッフの優先順位と全体的なオペレーションで方向転換を伴うこともあるでしょう。しかし、高まった顧客の期待度は下がらないため、投資の価値があります。実に消費者の 95% が、ワクチンの接種が広まった後も、これまでと同じかそれ以上のクリーニング・除菌が行われることを望んでいます。また、デロイト社は、信頼を促すクリーニングは「イチかバチか」の挑戦で、「信頼が高まるか、完全に信頼を失うかのどちらか」になると警告しています。


さらに、公衆衛生を意識したクリーニングは、別の形でもビジネス価値を生む有意義な投資です。その理由は、ほとんどの組織がユーザー体験をめぐってせめぎ合い、人々は自分と同じような価値観を追求する組織を求めつつあるからです。

  • スタッフの健康とウェルネスを優先することで、常習的な欠勤のコストを抑えらるだけでなく、スタッフの満足度が高まり、定着率が改善して離職に伴う大きなコストを低減できます。
  • 信頼を促すクリーニングの実践で、ユーザー体験の向上、ブランドの強化、評判の改善につながります。
  • より清潔で安全な空間づくりへの取り組みを実践すれば、スタッフやゲストの健康促進から、より清潔で安全な空間づくりまで、人々が重視する責任あるビジネス慣行を組織が大切に考えていることを示せます。

 


1. "Post-Vaccine Consumer Attitude Study"(ワクチン接種後の消費者態度に関する調査)2021年1月5日(エコラボが調査費用を負担)

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