本質を受け入れる:「相互信頼の文化」づくりへの取り組み
Dexter Davis(デクスター・デイビス、グローバル DE&I 部門副社長 )、エコラボの多様性、公平性、受容の取り組みの指針となる基本理念について語る
偏見や差別、批判を恐れることなく、本当の自分らしさをすべて表現できるとき、人は最高の状態でいられると私は強く信じています。
それが、エコラボが目指している文化です。私たち一人ひとりが、一つのアイデンティティではなく、複数のアイデンティティによって定義されていることを認める文化です。性別、人種、民族、セクシュアリティ、社会経済的地位、人生経験など、さまざまな要素が絡み合って、私たちは最終的に自分という存在を作り上げています。
人ぞれぞれのすべてを受け入れ、その人の歴史や、日々の仕事で最高の自分を発揮することを妨げる偏見や障壁を理解することは、私たち全員にとって重要です。これは簡単なことではありません。それは時に不快感を与え、勇気ある対話が必要となることもあります。しかし、このような対話をすることで、ほかでは見つけられないような共通点を発見できるのです。
エコラボで多様性、平等性、受容(DE&I)の取り組みを主導する私の立場から、こうしたつながりを生み出し、人それぞれの本質を受け入れるためには、いくつかの基本的な考え方があると思います:
- 表現と思考の多様性を尊重する安全な空間を作り、お互いの話を聞くだけでなく、理解し合う。
- 私たち全員が活躍できる相互信頼の文化を育む。
- 意識して厳密に多様性を受けいれ、 毎日実践する。
- お客様やサプライヤーと同じくらい多様な視点を持ったチームを育てる。
- DE&I に根ざした、企業の社会的責任に対する業界最高の取り組みと社会的取り組みを推進する。
- 人間中心の職場環境を構築するリーダーを高く評価する。
これはまた、新世代のリーダーに勇気を与え、育成することも意味します。そのためには、従業員リソースグループ(ERG)を発展させるなど、幅広い DE&I の取り組みを通じて、従業員を継続的にサポートすることが必要です。
エコラボには、世界中の文化や経歴を代表する ERG が 11 グループあり、数千人もの従業員がグループの取り組みに積極的に参加しています。多くのコミュニティが直面する、複数のアイデンティティに対する偏見に基づいた複雑な差別を理解するための枠組みである「インターセクショナリティ」などのテーマに取り組むにあたり、これらのグループとの協力はますます重要になってきています。
私たちは、歴史的に疎外された 1 つまたは複数のグループに属する人々だけでなく、それらのグループ以外に存在するコミュニティや歴史を共有するコミュニティなど、従業員とオープンで誠実な対話をしたいと考えています。ERG 内にも、組織全体にも、非常に多くのインターセクショナリティが存在します。この事実を認識し、理解を深めるために対話を促すことで、私たちが直面する課題に対処し、相互信頼の文化を継続的に育んでいけるのです。
私にとって、この仕事は天職です。世界がますます分裂していると感じられる今、私は、大切なものを守るという共通のニーズに応えるべく、企業として存在意義を発揮できるよう意欲を燃やしています。一人ひとりの本質を受け入れることで、私たちが日常生活を送る上での存在意義が発揮されます。私は個人的にこのテーマに情熱を注いでいますが、本質を受け入れられる文化を生み出すための役割は誰もが果たすことができます。私たちは皆、影響力を持っています。目標へ向かう方向性、そしてそこにどうやって到達するのかを左右することができるのです。
「偏見や差別、批判を恐れることなく、本当の自分らしさをすべて表現できるとき、人は最高の状態でいられると私は強く信じています。」
Dexter Davis
グローバル DE&I 部門副社長