輸送物流の取り組みが排気ガスを削減
イノベーションと環境への影響を削減する継続的な取り組みを通して、エコラボは2050年までに世界規模でネットゼロエミッションの達成を目指しています。こうした取り組みに貢献する重要な要素が、サプライチェーンの輸送、流通、ロジスティクス活動の最適化です。
2023年、エコラボのサプライチェーンチームの取り組みは 1300 万マイル以上の走行距離に影響を与え、2022年に記録した520 万マイルの倍以上の節約となりました。また、16,190 メートルトンの CO2 排出が回避されました。
エコラボの北米サプライチェーン担当上級副社長 Ryan Hanson(ライアン・ハンソン)はこう述べています。「当社のチームは、よりお客様の近くで製品を製造・保管し、燃費効率の良い複合一貫輸送への取り組みを継続し、新しいテクノロジーやプログラムを採用することで、走行距離を減らし、温室効果ガスの排出を回避するために、ネットワークの革新と最適化を続けています」。
エコラボの配送は、そのほとんどを外部の第三者企業が請け負っているため、2023年の削減の大半はスコープ 3 排出量でしたが、ナルコ ウォーターの配送車両によってスコープ 1 排出量の大幅な削減が実現しました。エコラボは Ford Pro™ とのパートナーシップを通じて、営業およびサービス車両を電気自動車に転換することで、業務上の排気ガスをさらに削減していきます。
以下は、最近のサプライチェーンにおける取り組みと影響削減のハイライトです。
- 道路を使ったトラック輸送から、可能な限り鉄道による複合一貫貨物輸送に転換することによって、9,700,000 マイルの走行距離を節約し、12,200 メートルトンの CO2e を回避できました 。2017年以降、複合一貫輸送の走行距離は 230% 増加しました。
- エンジン、バッテリー、HVAC システムのパフォーマンスを最適化することで燃費効率を向上させる運送業者の革新的技術により、853,000 マイルの走行距離を節約し、450 メートルトンの CO2e を回避できました 。
- 製品の製造をお客様に近い位置に移動することで、714,000 マイルの走行距離を節約し、1,060メートルトンの CO2e を回避できました。これには、バルク原材料の製造を委託製造業者に委託する代わりに内製化する積極的なプログラムが含まれます。さらに、ニューファンドランドのお客さまにより良いサービスを提供するため、カナダの倉庫を再稼働し、カナダの工場から米国北東部のお客さまへの出荷を開始しました。
- 食器洗浄機を再生するために配送される距離を短縮するリバース・ロジスティクス・プログラムにより、360,000 マイルの走行距離を節約し、560 メートルトンの CO2e を回避できました。
- お客さまへのよりダイレクトな配送を可能にするために在庫管理を改良し、倉庫を最適化することによって、308,000 マイルの走行距離を節約し、480 メートルトンの CO2e を回避できました。
- お急ぎの注文のリクエストを削減するための新しい方針の導入により、262,000 マイルの走行距離を節約し、410 メートルトンの CO2e を回避できました。お急ぎの注文を最小限に抑えることで、通常注文の規模が拡大し、お客様への配送の回数も削減されました。
- 期限切れの製品の廃棄と仕損を削減することにより、53,000 マイルの走行距離を節約し、80 メートルトンの CO2e を回避できました。
- 複数の異なる製品ラインを、ナルコ ウォーター車両による配送よりも持続可能な輸送形態である鉄道輸送で出荷することで、33,000 マイルの走行距離を節約し、50 メートルトンの CO2e を回避できました。
所有車両の電化がさらに大きな節約を生み出す
エコラボはまた、Ford Pro™ とのパートナーシップを通じて、北米の販売・サービス車両を内燃機関型から完全電気自動車に転換する取り組みを加速しています。エコラボではまずカリフォルニア州で、2025年までにカリフォルニアで所有する小型車両をすべて完全電化することを目指しています。カリフォルニアでの取り組みが成功した後、エコラボでは2030年までに北米の残りの車両をすべて電化する予定です。
カリフォルニア州での EV イニシアチブは、同州の小型車両の排出する温室効果ガスを 80% 近く削減する見込みです。加えて、エコラボが北米で2018年に締結した市場ベースの再生可能調達契約により、カリフォルニア州での EV への移行は、利用段階において 100% 再生可能となります。
ライアンは「2023年の成功を誇りに思うと同時に、それを基盤にして今後数年間さらに積み重ねていくつもりです」と語っています。「また、卓越した製品とソリューションを通じて、お客さまの期待を上回りながらポジティブな影響を与え続けてきた当社のチームと、その仕事ぶりを誇りに思います」。