見識

韓国のソウルを拠点とする Lotte Chemical は、世界最大手の化学メーカーです。食品の包装パッケージや家電、おもちゃ、その他製品によく使用される汎用プラスチックであるポリスチレンの材料となる合成樹脂や他の化学製品を製造しています。

Lotte Chemical は、大山工場における製造プロセスの完全性と製品の輸送・保管の安全性を確保するため、重合抑止剤（製造プロセスの安定化に役立つ化合物）を、化学反応を遅らせる DNBP と併せて使用していました。

DNBP は非常に毒性が高く危険な化学物質で、燃焼すると窒素酸化物（NOx）が発生し、大気汚染の原因となります。そのため DNBP の使用は、韓国の環境部をはじめ多くの規制機関によって制限されています。そんななか Lotte Chemical は、より持続可能な未来を創造する取り組みの一環として、 同社は DNBP をより安全で毒性の少ないものに置き換えたいと考えていました。

活動

同社が選んだのはより持続可能なソリューション、つまりエコラボの水およびプロセス管理事業を担うナルコ ウォーターが開発した二成分形 PRISM™ 防汚プログラムでした。

テストと厳密な技術評価を行った結果、ナルコ ウォーターのソリューションは DNBP と同様に機能し、NOx 排出量を大幅に削減することが証明されました。こうして Lotte Chemical は、重要な資産を保護して製造プロセスの効率を高めるこの防汚プログラムを導入しました。

成果

ナルコ ウォーターのプログラムに切り替えることで環境上の利点が得られたほか、Lotte Chemical は、DNBP を使用していた場合に必要となっていたであろう、韓国環境部のより厳格な排出基準に対応するための多額の設備投資も回避することができました。さらに、化学品製造プロセスの原料である尿素を使用する必要性が大幅に抑えられたことで、オペレーション効率が向上しました。

最終的に、新しいアプローチは、Lotte Chemical のコスト削減と、より持続可能なソリューションの追求、そして工場と作業者の安全の強化に貢献したのです。